PicoWay(ピコウェイ)は、ナノ秒よりもさらに短い数百ピコ秒(30億分の1秒)という極めて
短いパルス発振により得られる高いピークパワーを有する医療用レーザー装置です。
従来の光熱作用が少なく、光音響効果が優位になることにより、標的となる色素粒子をより細かく
破砕します。 そのため、周辺組織へのダメージを最小限に抑えた治療が可能です。
PicoWayではズームハンドピース(532nm、1064nm)、PicoWay 730nmに加え、新たにリゾルブ・フュージョン532nmフラクショナルハンドピースが加わり、それぞれの波長の特性を生かし患者様の症状や治療のニーズに配慮した使い分けや組み合わせが可能です。
532nmは、1064nmと比較してメラニン色素に対する吸収率が高いため、良性色素性疾患(シミやあざ等)をより効果的に治療することができます。1064nmは、深達性に優れておりメラニン色素への吸収が少ないことから、表皮へのダメージを抑え、安全に治療することができます。
730nmの波長は血液の干渉が最も低く、血管損傷を抑えられます。また、メラニンへの選択性が高い特性があり、色素性疾患により効果的な治療が可能です。皮膚深達性にも優れており、浅在性から深在性の色素性疾患治療に最適で、従来の波長だけでは難しかった青・緑色の刺青除去にも対応可能です。
リゾルブ・フュージョン532nmフラクショナルハンドピースは、光音響効果により真皮に光音響的損傷を発生させ、表面を傷つけることなく創傷治癒のプロセスを導き、熱による影響やPIHリスクを低減しダウンタイムを最小限に抑えながら治療することができます。
フラクショナルハンドピースは、レーザービームを100個のマイクロビームに分割。高フルエンスのセンタービームと低フルエンスの拡散リングを組み合わせたマイクロビームで1パスあたりのカバー率50%を実現しました。
波長532nmは294ps、波長1064nmは339ps、また波長730nmは246psの業界最短のパルス幅を有し、Qスイッチレーザーのナノ秒よりもさらに短い発振時間のピコ秒でレーザーを照射することで、皮膚に与えるダメージが少なく、安全で効果的な治療を実現します。
波長532nmは0.69GW、波長730nmは0.41GW、波長1064nmは1.19GW、の高いピークパワーを有しています。ピコ秒発振により、ピークパワーが増大するとともに標的となる色素粒子をより細かく破砕し、少ない回数でより高い治療効果をもたらします。
最大で10Hz(1秒間に10ショット)まで設定でき、ハイスピード照射が可能なため、短時間での治療が可能です。
ピコショットでは、気になる部位にあわせて局所的な照射を行います。高出力のレーザーを用いるものの、ピコ秒という短い間隔で照射するため、肌への熱作用を抑えた治療が可能です。施術中の痛みは小さく、ダウンタイムも薄いかさぶたができる程度で済みます。また、スポットサイズが2mm〜と小さいことも特徴で、数の多いシミや複雑な形状のそばかすもピンポイントで照射できます。
ピコトーニングは低出力のレーザーを広範囲に照射し、皮膚のメラニン色素を分解します。全顔への照射により、くすみや色素沈着の改善、トーンアップなどの効果が期待できる照射モードです。また、ピコトーニングは肝斑の除去にも効果が期待できます。肝斑は刺激を与えると悪化する性質があり、一般的な高出力レーザーでの治療が困難でした。ピコトーニングは低出力で細かいメラニン色素を除去していくため、肝斑の除去と同時にトーンアップが期待できます。
ピコフラクショナルは、レーザーを点状に集中させて刺激を与え、皮膚の再生を促す照射モードです。炭酸ガスを用いた従来のフラクショナルレーザーは、皮膚の表面にダメージを与えるため、長期のダウンタイムが懸念されていました。一方、ピコレーザーのピコフラクショナルでは、レーザーによって表皮内に小さな空洞を作ります。その刺激により、皮膚を構成するコラーゲンやコラーゲンが増加し、肌の再生が促される仕組みです。皮膚の表面にはダメージをほとんど与えないことから、短いダウンタイムで治療を進められます。